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Topics Volume 9

【内覧会レポート】
サステナブルなケータリングメニューの試食会も同時開催

新時代の「サステナブルなMICE」に向けたヒントが盛りだくさん

2022年11月22日(火)、室町三井ホール&カンファレンスは、「サステナブルなMICE」をテーマとした内覧会を開催しました。
当日は、サステナビリティを重視したケータリングサービスの試食体験会や、MICE運営事業のパイオニア企業による、MICE食でのサステナビリティ対応に関する講演などが展開され、旅行代理店やイベント関連企業の取締役を中心に、有益な情報を集めるお客様でにぎわいました。
本記事では、その内覧会の様子をお届けします。

下の写真をクリックすると拡大表示されます。

三井不動産ビルマネジメント株式会社、佐々木氏より今回の内覧会の趣旨説明と、街を舞台とした「街一体型MICE」の紹介、室町三井ホール&カンファレンスの施設案内がおこなわれ、内覧会がスタート。
特に日本橋という街の特性を生かした「街一体型MICE」の取り組みに対しては、「ぜひ私たちの地域でも取り入れたい」という声も上がり、参加者の方々の関心の高さが窺えました。

株式会社CRAZY KITCHENによる「サステナブルコレクション」の試食体験会

室町三井ホール&カンファレンスでは、株式会社CRAZY KITCHENとの提携により、SDGsに考慮したケータリングサービスの展開を開始。今回のイベントでは、日本橋らしさを活かしたオリジナルメニュー「江戸前瞬〆めすずき®のいなり寿司」が披露されました。同社代表に、そのメニューの特長や開発意図を伺いました。

楽しさやおいしさを通じて、サステナブルな世界との出会いをつくりたい。
株式会社CRAZY KITCHEN CEO/Founder 土屋杏理

株式会社CRAZY KITCHEN CEO/Founder 土屋杏理

「ケータリングとは、ただ単なる仕出しではなく、新たな価値に触れる機会の提供だと考えています。2015年の創業以来、法人のパーティをいくつも経験し、ずっとそう感じてきました。シンプルに楽しくおいしい食事を提供しつつ、その背景にあるストーリーを来場者の方々に知っていただける機会。だからこそ、現代においては、そこにサステナブルな考え方を取り入れ、より多くの方へ気づきの提供をしていきたいと考えています。私たちのケータリングサービスを利用することで、イベントに関わる企業のサステナブルに対する姿勢や想いを、来場者の方々に知っていただくきっかけにも繋がります。」

「日本橋らしさを活かしたオリジナルメニューとして私たちがご用意したのは『江戸前瞬〆めすずき®のいなり寿司』です。日本橋エリアで江戸時代から食べ継がれてきたなじみの深いいなり寿司と、サステナブルな漁業を展開しMEL認証(水産資源と環境に配慮している事業者(漁業・養殖業)を証明する認証)を取得している海光物産のすずきを素材としたオリジナルメニュー。おいしいのは大前提ですが、食材の背景にあるサステナブルな考え方や取り組みを知り、興味を持っていただける方が少しでも生まれてくることを願いながらつくりました。」

「今回室町三井ホール&カンファレンス様からお声がけいただき、新たな挑戦をご一緒させていただいています。そもそも、ケータリングサービス自体、サステナブルな考え方がまだ浸透していない領域でもあり、この取り組みは先進的なものだと感じています。まだ今は小さな動きですが、いずれはイベント業界のビジネスとしての在り方をサステナブルな方向へ向かわせる大きな一歩となるのではないでしょうか。」

COREDO人気店舗のお弁当を一括手配できる「シェアステデリバリー」体験会

お弁当一括手配・配送サービス「シェアステデリバリー」の体験スペースも設置。
シンプルな注文の流れで簡単に利用できるサービス内容についても紹介されていました。COREDO人気店舗の幅広いメニューがずらりと並べられ、予約者には試食体験も。

日本橋らしい体験価値提供を、お弁当の集約配送で支援。

「せっかく日本橋でのイベントに参加するのなら、日本橋らしさを感じられるおいしいお弁当を召し上がっていただきたい。そんな主催者の方々の想いを伝えるにはピッタリのサービスです。注文やお届けも一括手配が可能なので、管理の手間も大幅に削減。MICEなどのイベントだけでなく、手土産・お持たせニーズにもご活用いただけます。サステナブル観点で見ても、物流の集約化によりエネルギー削減にもつながります。」

日本コンベンションサービス株式会社によるMICEでの食対応を世界潮流から学ぶ講演会
営業企画部 サステナビリティ・SDGs推進リーダー 松原 努

イベントの締めとなるのは、日本コンベンションサービス株式会社による講演。年間1,100件ものコンベンション支援実績を持つ企業ならではの知見から、MICEとサステナブルの動向について情報提供がおこなわれました。

営業企画部 サステナビリティ・SDGs推進リーダー 松原 努

「会場や移動等に伴うCO2排出やフードロスなど、コロナ禍以前のMICEは環境・社会的な負荷を前提としてきたという一面があったと思います。コロナ禍を受けて止む無くシフトが進んだ、相対的に負荷の少ないオンライン型の開催ではなく、対面型で開催することへの説明責任が、主催者に求められるようになりました。

 対面型開催において、食はとても大事な要素となりますが、食のサステナビリティに関しては、サプライチェーンの上流から下流まで、環境や人権、健康など様々な要素が絡むため、多面的に捉える必要があります。欧州のMICEでは、負荷の少ない提供方法の工夫や、提供食を動物性から植物性に置き換えるといった動きが顕在化しています。

 こうしたアクションを取るうえで大事なことは、海外のサステナビリティ先進地に倣うだけでなく、その課題の本質を押さえることです。日本での今後の可能性としては、例えば、担い手不足が進行する棚田で生産されたお米の活用や、深刻化する害獣問題への対応としてのジビエ活用など、日本の課題解決につながるようなストーリー性あるソリューションが注目を集め共感されるのではないでしょうか。提供食の背景事情や生産者の思いに向き合った取り組みは、サステナビリティへの姿勢を伝える有効なコンテンツになると思います。」